広島交響楽団 HIROSHIMA SYMPHONY ORCHESTRA

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2027/1/23「第467回定期演奏会」細川俊夫作曲 新作コントラバス協奏曲 完成のお知らせ
2026.06.19

2027年1月23日開催「第467回定期演奏会」で世界初演を迎える、広響委嘱作品、広響コンポーザー・イン・レジデンス 細川俊夫作曲のコントラバス協奏曲が完成し、タイトルが決定しました。
作曲にあたっては、広響の今年度のテーマとする<STORIES>から、細川俊夫による「物語」が添えられました。

■コントラバス協奏曲「夜の声」-弦楽オーケストラと、打楽器、ピアノのための
 細川俊夫 作曲(2026)

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この作品は、広島交響楽団の委嘱作品で、優れたコントラバス奏者、Edicson Ruizに捧げられた。広島交響楽団のその時期のプログラム構成は、「物語」がテーマであるということで、私はこの協奏曲に大まかな「物語」を作って、それを元に作曲した。

古代のまだ電気のない時代、深い闇に包まれた夜。人々は、松明の炎に照らされた深い洞窟に集まっている。そこにシャーマンとしての音楽家が登場し、その人は、木でできた内に空洞を持った不思議な大きな楽器を持っている。その楽器には4本の弦が張られていて、シャーマンは、その弦を指で弾く。一つ一つの音は、闇の沈黙から生まれ、再び闇に吸い込まれていく。そしてシャーマンは弓でその弦を擦って、メロディーを弾き始まる。その響きに背景から、反響がある。その反響には、精霊の声も混じっているようだ。遠い高い場所から、宇宙の流れのような持続音も聴こえてくる。その宇宙の流れに届こうと、シャーマンは上昇する歌を歌おうとする。様々な響きの呼応の後に、シャーマンは挑戦的なリズミックな音型を繰り返して、世界を挑発する。それを断ち切るような断続的な音響を、宇宙は返してくる。こうした交感(コレスポンデンス)のうちに、やがて世界は静まって行き、シャーマンの声と背景には、少しずつ微かな光が見えてくる。そして深い静けさの中に、シャーマンの響きは入り込んで、宇宙に溶けていく。

この協奏曲では、独奏者は、人(シャーマン)、そしてオーケストラは、その人の内であり外でもある宇宙、自然、社会、無意識、精霊のように想定している。その人が、宇宙の流れの一つとなろうとする儀式的な音楽と捉えることもできる。

„Die Nacht scheint tiefer tief hereinzudringen,
Allein im Innern leuchtet helles Licht.“
Goethe Faust II

「夜がさらに深く、深く押し寄せてくる。
しかし私の内なる奥底には、明るい光が輝いている」
-ゲーテ、ファウストIIより-

 細川俊夫


細川俊夫 ⓒKaz Ishikawa


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